承継
報告

母と俳句

陽一梶間さんが2022年8月22日に投稿
「私にとって俳句とは、近づいて来たかに見えてするりと体をかわす怪物のようにさえ思える。何度も投げ出そうと思い乍も、浮きつ沈みつの長い歳月を費やした。俳句に関わって何年と問われるのが一番つらいが、今では私から俳句を取ったら何が残る、と思うほど体の一部になってしまった感じです。」

母の辞世の句

燃えながら ストンと落ちる 冬陽かな    寿美子

返句

雪化粧 母と見る暮れ 焼きつけて      陽一

河村 四響 選(母の参加していた句会・けやき句会の師匠)

息子褒め 目もとしわしわ 寒に入る

山茶花や 息子三十歳 正念場

母の手の 記憶もたざる 冬すみれ

臍の緒の つくづく乾び 秋立ちぬ

栗名月 息子の耳は 馬の耳

水仙の つぼみを孕み 肝の臓

子のように おんおん泣いて 天の川

冬銀河 死に際はずす 耳飾り 


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