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報告

「文字の匂い」の起源

墓マイラー趣味クラブさんが2023年8月26日に投稿
  1. 宮本百合子は子どもの頃から、夏目漱石のような文豪の作品に深く親しんでいたそうです。しかし、なかでも彼女の記憶に残っているエピソードとして、子どものときに体験した一つの出来事があります。それは、祖母から贈られた手紙の臭いについてのことです。
  2. 一度、宮本百合子が祖母宅から手紙を受け取ったとき、その手紙には何か特別な匂いがしました。それは、まるで祖母宅の匂いそのもので、その匂いは彼女の五感を刺激し、心地よさとともにいつまでも記憶に残りました。その経験から、彼女は「文字には独自の匂いがある」という感覚を持つようになりました。
  3. そして、それが後の文学活動に大きく影響を与え、彼女が描く文字一文字ごとに生命を吹き込む原動力となりました。彼女の作品は、言葉の選び方や表現に細部までこだわった、まるで「生きている」ような言葉達で溢れています。
  4. このエピソードは、宮本百合子がどのようにして「文字に命を吹き込む」才能を持つようになったのか、そのきっかけの一つを示していると言えるでしょう。

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