承継
軌跡

【1. 幼少期の記憶と家族の愛情】

1972年6月12日誕生。待ち望まれて生まれた長男として、大切に育てられました。幼い頃から車が大好きで、なかでも緑のダンプカーのトミカはお気に入り。何台も買い与えられ、今もコレクションとしてご自宅に飾られています。トミカビルで遊ぶ姿に、幼いながらも夢が詰まっていました。
甘やかされて育ったこともあり、少々ワガママな面もありましたが、それすらも可愛らしく、家族にとっては愛すべき存在でした。

【2. 学生時代の情熱と自由な精神】

小学校から高校生までスキー競技(大回転・回転)に取り組み、さらにサッカーや野球などにも積極的に参加。体を動かすことが大好きな活発な少年でした。
高校時代は、自ら出席日数を計算して“計画的に”休むという大胆さも持ち合わせ、友人との青春の日々を存分に楽しんでいました。
バイト代を貯めてホンダ・ジャズ(青)を購入、日産グロリアY31に乗り始めてからは、仲間と岩見沢や滝川を巡り、自由を満喫していました。

【3. 仕事への誇りと夢の実現】

高校卒業後は作興大工として社会人の一歩を踏み出したものの、幼い頃からの夢「運転手」への思いが強く、まもなく転職。
食品輸送会社で2t車から始まり、4t車、21歳のときに大型免許を取得し、峰延の運送会社でダンプの運転をスタート。
やがて自身のダンプを購入して独立。仕事車両は常に自分好みにカスタムし、「車と共に生きる人生」を体現されました。最期まで自分の車で走り続けた姿には、誇りと信念がにじんでいます。

【4. 趣味と家族の団らん】

車は単なる移動手段ではなく「生きがい」。仕事車はもちろん、プライベートではセルシオやセンチュリーなどセダン車を愛用され、走る美学を追求されていました。
また、四季の食を楽しむのも大好きで、夏の焼肉、冬の鍋、そしてビールは欠かせぬ楽しみのひとつ。仲間や家族との団らんは、英樹様にとって何よりの宝物だったことでしょう。

【5. お孫さんへの深い愛情】

引退後も家に停めたダンプを見せながら、孫との時間を心から楽しんでいました。運転席で孫がハンドルを握る写真に「本当は乗せてあげたかったな」と優しく微笑んだ姿が忘れられません。
長男のお子さんとはYouTubeを一緒に観たり、くすぐって遊んだりと、常に笑顔が絶えませんでした。
また、長女の妊娠を知ったときの嬉しそうな反応、「もっと早く教えてくれたらよかったのに」という言葉には、温かな家族愛があふれていました。
産後にはすぐに駆けつけ、「可愛いね」と目を細めて見つめた優しいまなざし。
「大きくなったら駄菓子屋さんに連れて行ってあげる」と語った言葉は、きっとお孫さんの心にもしっかり届いているはずです。