人生史作成ーかんたん4ステップ

人生史の作成は従来、ヒアリング・記述校正・製本など時間とお金のかかるものでした。オンライン人生史は、写真アルバム・メール・ウェブサイト・電子ファイルの活用で、簡単・安価に作成出来るようになりました。

目次

人生史・自分史・家族史の作成

  人の脳には「きっかけ」によって記憶を呼び覚ます特長があり、これを利用し人生史を作成するのが簡単です。記憶を呼び覚ますために必要なのは「写真」「質問の2つです。

 ここでは、誰でも簡単に作成可能な、写真と質問を使った人生史作成プロセスを紹介します。あなたも今日から、未来につなげる人生史作成をスタートてみましょう。

人生史作成のメリット

人生史の作成は、自分の経験や思い出“生きた証”を残すだけでなく、近年では下記のメリットがあると言われています。

  • 人生を見つめる 死を意識することにより、人生史から学ぶ自分の生き方を再認識できます。
  • 家族をつなげる 家族のルーツや親戚が分かるだけでなく、自分の命の傾向性や、病気のDNAなどを知る手がかりになります。※病気については明確に記述することにより、残された家族が注意できる家族の傾向性が分かります。
  • ファミリーセラピー 人生史を一緒に作る過程で、写真による記憶トリガーを活用し過去を思い出すことで、認知治療・回想法・音楽療法・作業療法などのセラピーに活用できます。

人生史作成の4ステップ

今まで先の伸ばしにしていた、写真アルバムの整理から始めるので、楽しく始められます。

  1. 全ての写真を一か所に集めます写真アルバム・卒業アルバム・記念写真・スマホ写真など)※デジタル化された写真はグーグルフォトなどに集約すると便利です。
  2. 各人生章(※人生章)において写真を1枚選びます写真の選択は、なにを未来につなげたいか」考えて選択すると容易です。)
  3. 質問表(※質問表)を参考に選んだ写真へ文章を追加します(400文字以下が読みやすいです)
  4. 各人生章を書き終えたら下記の3つを付け加えます
    • “謝辞(はじめに)”
    • “人生で学んだこと”
    • “最後に伝えること(ありがとう)”

※人生章 人生史に使う11の人生章

世界共通に使われる人生史作成時の人生章は下記です。もちろん人生は人それぞれですので、追加したり削除したりは自由です。

    1. 家族の歴史(生家)
    2. 幼児期
    3. 学生時代(小学校・中学校・高校)
    4. 小さいときの家族イベント
    5. 大学時代
    6. 就職
    7. 結婚
    8. 子供
    9. 職業とキャリア
    10. リタイヤメント(定年退職後)
    11. 私の好きなこと

※質問表

 11の各人生章には、質問表があります。(下記サンプル)これらの質問表は、ステップ2の写真選びの時に使用すると有効です。また、選んだ写真を見ながら文章を追加する際に参照してください。(高齢者の人生史を対話方式で作成する場合は、写真を見せながら質問します。)

< 2.家族の歴史 (生家) での質問表>

  • 家系図はありますか?はいの場合は手元に置いてください。
  • 家族の出身地や出身地など、先祖の歴史について知っていることを説明してください。(父母ー祖父母の名前、出身地、仕事、人生、兄弟ー姉妹の名前、仕事、人生、性格)
  • あなたの両親はいつ、どこで、どのように結婚しましたか? 
  • 出生地・出身地について(風景や地域の風習)*地図を追加したい場合は、追加してください。 
  • どのように育てられましたか?
  • どのような子どもだったと聞いていますか?
  • あなたの親戚の誰かが有名・面白い人はいましたか? 
  • あなたが共有したい古い家族の話はありますか?  
  • あなたの家族は昔は、どこに住んでいましたか? 
  • あなたの家系に見られる異常な遺伝形質はありますか?
  • あなたが覚えている家族の伝統のいくつかは何でしたか?

 これら質問の回答は、人生の旅は人それぞれであり、良いも悪いもありません。文章の書き方に正解はありませんので自分の言葉で、自分らしく飾らず自由に書いてください。

デジタル人生史の活用

 人生史を作成する過程でデジタル技術を活用すると、より簡単に人生史を作成することができます。 

デジタル人生史のメリット:

    • 写真整理や、写真検索や選択がより簡単
    • いつでも文章を追加・修正することが可能
    • 家族や介護者との共同作業が可能
    • PCが苦手でもサポートプラン充実
    • 製本や出版なども安価で簡単

 

 今、作成した人生史を、今後も送る人生と照らし合わせ、最終形に見直すこともできます。なお、人生史は家族・知人が読むこともありますので(公開/非公開を設定可)、読み手が簡単に読めるように文章を簡潔にまとめることが大切です。